1. HOME
  2. 第2回藤沢宿遊行の盆レポート

初日(7月27日)レポート

初日の動画です

1年ぶりに、遊行寺に盆踊りの輪が戻ってきました!
7月27日(金)、第二回藤沢宿・遊行の盆が開幕。昼の部では湘南台高校吹奏楽部を始め様々な市民グループの登場や、遊行寺境内でのスタンプラリーや創作踊り講習など盛り沢山。

18:30からの夜の部「みんなで踊ろう”盆踊り”」では、炭坑節や東京音頭、アラレちゃん音頭などのポピュラーな音頭で大きな踊りの輪ができました。去年は舞台で見た創作踊り”遊行ばやし”や”ささら交歓唄”も、今年はみんなで踊ることができました。

十三夜月も夜空に映え、提灯に照らされた遊行寺の陰影、爽やかな風とあいまって、まさに盆踊りを味わうのに絶好。藤沢の街の普段の顔は、近代的、合理的な姿。なかなか、古の空気を感じることは難しいと考えています。しかし、この遊行寺境内の夜には、昔から変わらず流れる凛とした雰囲気があるように思えます。

盆踊りは、音楽と踊りだけでなく、その地の雰囲気がとても大切だと、各地の踊りをみるなかで、感じています。そういう意味で、まだまだこれからなところはあるでしょうが、地元藤沢の素敵な空気の中で盆踊りを楽しめたことは、当サイトとしても、大変嬉しく感じられました。
2日目の28日は、いよいよ西馬音内盆踊りや越中おわらが登場。創作踊りも含め、今年は舞台だけでなく、いろは坂の流し踊りも行われます。あの、樹木に囲まれた涼やかな48段、どんな様子で流して登るのか、楽しみです。


絶好の”盆踊り日和”に恵まれて
初日スタート。

「ヤーッ」掛け声そろえて元気に
踊りました。



もちろん夜店も楽しみの一つ。
今年は「占い横丁」が登場。



創作踊りにも果敢に挑戦。

勇気を出して、入ってみようかな・・

中日(7月28日)レポート

 みんなで登りきった!遊行寺いろは坂

2日目の動画です
各地で今年一番の暑さとなった7月28日土曜日。藤沢宿・遊行の盆2日目が開催。

会場では、午前11時、藤沢市無形文化財の西冨囃子を皮切りに、昼間部がスタート。何しろ暑かったので、大銀杏の木陰からの観覧が人気でした。当サイトメンバーも、市民の方と時に語らいながら舞台を楽しみました。昨年は、盆踊り、踊り念仏、講演などが行われましたが、今年はバラエティに富んだ市民のステージ。こうやって市民参加のイベントになるのは、素敵なことと思いますが、この部の観衆の数がやや寂しい感じです。来年はもっと増えてくれるといいですね。

そして、17時半から夜の部。観衆はどんどん増えます。今年の注目は隊列をくんで進みながら踊る「流し踊り」と関係者の方からも、聞いていたので期待が高まります。その流し踊りには創作踊り「遊行ばやし」、西馬音内盆踊り、越中おわら風の盆、の3つの踊りが登場しました。遊行ばやしは、老若男女複数の「連」、100名以上の市民が坂を登りきった!昨年を思い返すと、この参加者の増加には、思わずぐっときました。また、風の盆は、さやかな生音での流しとなり、耳を澄ませながらその優美さを堪能できました。地元の八尾でも、なかなか至近距離でみることが出来ないので、大変貴重な体験です。

一方舞台での「創作踊り」も、昨年の第1回と比べて、数段質のよいものに練られたと感じました。正直、観衆の様子をおそるおそる確かめていた去年。実際に見ていた人から、新しい踊りへの期待とともに、そのバラエティに対するとまどいの声もあったと覚えています。今年は、「かっこいい」とか「いい踊りだね」などという声が聞こえてきました。曲、構成、踊り、唄、皆がしっかり作りこむことが、観衆に思いを届ける一番の道ということをあらためて思いました。この1年、踊り、唄を磨き支えてきた皆さんの力には頭が下がります。会場での音あわせ、お客様との距離など、屋外の舞台を使ってやる上で、まだ質をあげられる余地はあると考えます。単に、表面の華やかさにとらわれずに、そういう点を丁寧につみあげること、そして観客が一体になれる仕掛け、そんなことがこの踊りを未来につなぐことになるんだろうなと感じました。

続く「西馬音内盆踊り」が登場すると、勇壮な北の囃子のリズムが会場を一気に圧倒。盆踊りの熱気と興奮はもう最高潮です。そして、「おわら風の盆」。一転しっとりとした情趣で、真夏の夜の夢の舞台を優美に締めくくってくれました。この2つは、「鑑賞型」の盆踊りとしては横綱クラス。さすがです。

フィナーレは「みんなで踊る遊行ばやし」。去年よりずっと一緒に踊る人が増え、踊り子たちと観客の交歓の中で無事2日目が終了しました。

初日の感想でも書きましたが、遊行寺は盆踊りの雰囲気を感じるのに、本当に相応しいたたずまい。この場所の力は、藤沢にとって誇れるものだと思いました。また、企画、演出、裏方、踊り手、振りつけ、曲作り、歌、それぞれ熱意をもった方たち、これもまた、地元にとって誇れるものと感じます。

…心配された雨もなく、スタッフの皆さんもほっとされた様子。暑い一日、本当にお疲れ様でした。さあ残すは最終日・藤沢市民会館大ホールです!

28日の様子

昼の部(6グループ) 昼の部(ささら踊り、踊り念仏)
遊行ばやし いろは坂流し おわら風の盆 いろは坂流し
遊行ばやし 舞台 ささら交歓唄 舞台
和讃念仏踊り 舞台
※片瀬悪口唄、わらべ盆詩、西馬音内盆踊りは、7月29日のページで動画を紹介しています。

会場風景 <2日目>

たくさんの観客で遊行寺境内が埋まりました。

絶好調の創作子ども踊り。今年も舞台せましと大暴れ!



優艶な流し踊りにうっとり。
(越中おわら)

彦三頭巾と端縫いの衣装が舞台を
彩る。(西馬音内盆踊り)



和讃念仏踊りには「カッコイイ!」の声も。

観客も踊り子も笑顔でフィナーレ。



あまりの暑さに、かき氷で一息。
スタッフの皆さんもお疲れ様でした!

最終日(7月29日)レポート

夢の競演! 魅惑の舞台に観客もため息

 

3日目の動画です
前夜の遊行寺でのステージの熱気もさめやらぬ29日(日)。「第2回藤沢宿・遊行の盆」最終日の会場は、駅南口の藤沢市民会館です。

連日の猛暑の中、空調の効いた大ホールでじっくりと盆踊りを鑑賞できるとあって、早朝から会館前の広場には長い列ができました。

舞台袖の花道には、おわら風の盆の本場・八尾の街で使われるボンボリが。盆踊りのふるさとの通りのフンイキを忠実に再現しようという、実行委員会の熱意と心遣いが伝わります。

開幕前の花道に現れたのは、藤沢創作踊り・市民参加の女の子たち。下は4歳という小さな踊り子たちの見事な「遊行ばやし」には、観客もびっくりです。そして創作踊りがスタート。一人ひとりの踊りのキレもさることながら、ステージでの展開や、登場の仕方にもたくさんの斬新なアイデアが盛り込まれていることが、ホールの舞台ではよくわかりました。例えば、ささら交歓唄での男性のダイナミックな動き。片瀬悪口歌での、段階的な子供の参加など。また、和讃念仏踊りの尺八など、本日の会場では生音がより明瞭に効果を出していました。

今年はホールの強みを活かした「解説」プログラムも評判でした。
まず藤沢の創作踊り(大人踊り)の振り付けをしてくださった花柳輔礼乃(はなやぎ すけあやの)先生が、「遊行ばやし」のポイントを伝授。軽妙なトークで会場を大いに沸かせます。一方、越中おわら風の盆の踊り解説では、あの優雅な踊りの魅力の秘密を、踊り子自身が詳細に披歴してくれました。盆踊りの見どころが増えて、ファンには大変嬉しい内容です。
最終日(7月29日)夢の競演! 魅惑の舞台に観客もため息 

——————————————————————————–
前夜の遊行寺でのステージの熱気もさめやらぬ29日(日)。「第2回藤沢宿・遊行の盆」最終日の会場は、駅南口の藤沢市民会館です。

連日の猛暑の中、空調の効いた大ホールでじっくりと盆踊りを鑑賞できるとあって、早朝から会館前の広場には長い列ができました。

舞台袖の花道には、おわら風の盆の本場・八尾の街で使われるボンボリが。盆踊りのふるさとの通りのフンイキを忠実に再現しようという、実行委員会の熱意と心遣いが伝わります。

開幕前の花道に現れたのは、藤沢創作踊り・市民参加の女の子たち。下は4歳という小さな踊り子たちの見事な「遊行ばやし」には、観客もびっくりです。そして創作踊りがスタート。一人ひとりの踊りのキレもさることながら、ステージでの展開や、登場の仕方にもたくさんの斬新なアイデアが盛り込まれていることが、ホールの舞台ではよくわかりました。例えば、ささら交歓唄での男性のダイナミックな動き。片瀬悪口歌での、段階的な子供の参加など。また、和讃念仏踊りの尺八など、本日の会場では生音がより明瞭に効果を出していました。

今年はホールの強みを活かした「解説」プログラムも評判でした。
まず藤沢の創作踊り(大人踊り)の振り付けをしてくださった花柳輔礼乃(はなやぎ すけあやの)先生が、「遊行ばやし」のポイントを伝授。軽妙なトークで会場を大いに沸かせます。一方、越中おわら風の盆の踊り解説では、あの優雅な踊りの魅力の秘密を、踊り子自身が詳細に披歴してくれました。盆踊りの見どころが増えて、ファンには大変嬉しい内容です。

そして後半は、昨日に続いて全国に名だたる両盆踊りの”夢の競演”となりました。西馬音内盆踊りの、普段ではみられない笛一本での幽玄な演出には、観客席からため息がでました。真に舞台での鑑賞に足る2つの伝承盆踊りの凄さ。ホールでも際だっていました。一方、同じ舞台に立って見事に踊りきった地元藤沢の創作踊りの成長ぶり、当サイトメンバーも、本当に嬉しくて、心から拍手を送りました。会場の皆さんも、感心してくれたようです。

通常、盆踊りは地のもの、生のもので、現地の雰囲気とあいまって初めて魅力があるので、踊りだけ取り出すものではないというのが、私達の考えるところでした。しかし、本日のステージをみると、ホールで行う盆踊りには、踊りがより丁寧にみえたり、音がクリアに聞き取れるなどのいい面もあるな・・と、思い直しました。その場その場のよさを生かすのが盆踊り・・・、あらたな発見をさせていただいた素敵な舞台でした。

これで、3日間のプログラムをすべて終了し、今年の遊行の盆も無事閉幕しました。宴のあとは、一抹の寂しさも感じますが、こんどはお盆に向けて、各町内や学校での盆踊りが藤沢の夏を盛り上げてくれることと思います。

来年は、どんな展開を見せてくれるのでしょうか?「遊行の盆」と藤沢の盆踊り、当サイトとしてもできる限り協力するともに、皆さんと一緒に参加し続けていきたいと思います。

29日の様子
片瀬悪口唄 わらべ盆詩
西馬音内盆踊り 遊行ばやしフィナーレ

遊行ばやし、ささら交歓唄、和讃念仏踊り、おわら風の盆の動画は、28日の項で紹介しています。
会場風景 <3日目>



早朝から大ホール前は長蛇の列。



小さな踊り子たちに観客もびっくり。
(藤沢創作踊り)



フォーメーションも見事に決まった!
(藤沢創作踊り:遊行ばやし)


男女の掛け合いを踊りで表現
(藤沢創作踊り:ささら盆詩)



昨年から70年ぶりに再現した「こなしっくら」
(藤沢創作踊り:片瀬悪口唄)


大好評だった「おわら風の盆」解説。
(越中おわら風の盆)

花道は八尾の街並みを再現
(越中おわら風の盆)


客席からも踊りに参加
(フィナーレ)

遊行の盆あゆみ トップ